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上棟の際に

先日、ある現場の上棟が無事完了しました。
設計担当として一日上棟に参加するのですが、
柱を立て、梁を掛け、屋根を覆い、
家全体の佇まいが概ねその日に明らかになります。

設計中に模型を造っておりますので、
外観はある程度想定できているのですが、
それよりもいつも気になるのが、内部空間がどうかという事です。

上棟中、空間になり始めた各部屋を動き回っては、
窓の位置やそこから見える風景がどうか確認したり、
同時に庭の計画に思いを巡らしたり、
時には想像以上に良い景色に出会うこともあります。

この現場でも2階から北側に見える景色がとても素晴らしく、
風の通りも気持ち良く、休憩の時間はずっとそこに座って、
居心地の良さを満喫しておりました。

設計前に初めて敷地を見る際は、
背の高い脚立に上って2階からの景色を確認する事もあるのですが、
やはり床ができ、そこに座って眺める景色というのは、
窓や軒先が切り取る景色であり、
建築による部分が非常に大きいなと再認識しました。

このような体感を通じて、
窓の位置、サイズ、高さ、または軒の高さ、深さなど、
ひとつひとつが内部空間にどう影響を与えるのかをよく考慮し、
設計に活かしていきます。

岡本茂揮

上棟の際に_c0174326_1510398.jpg
by sankoubou | 2014-07-22 15:12 | つくる

設計者の想いと会話をつづりました


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